第10話 他人や環境に期待せず、地力をつける
こんにちは、けいあい園相談役の藤田です。
前回は悩みを減らすコツとして『期待しないこと』について紹介しました。ちなみにこの方法はストレスコーピングといってストレスと上手に付き合うための技術や能力のひとつで、決して私の持論のみを語ったわけではありませんのでご安心ください。興味のある方のためにまた色んな方法を紹介していきます。
『人にも環境にも期待しない』こういう表現だと誤解されそうなので『あるがままを受け入れる』ほうが伝わりやすいでしょうか。とにかくそうすることで肩の力が抜けるような感覚が得られて気持ちが軽くなるのですが、それだけでは不十分なこともあります。
前回の補足の意味もあり今日はその続編を書きたいと思います。読む前に、『30代が偉そうに説教臭いことを・・』と感じてしまいそうだと思ったら読まないでください(笑)
たぶん、悩みやすい人は、何かがうまくいってもほかの理由を見つけてきては、しっかり悩み続けるんです。昔の私のことです(笑) 同情で飯が食えたらいいですが、現実は周囲の足を引っ張るだけです。工夫すれば前進するかもしれないのに、一歩前に出られないのでしょう。現状を変える気持ちや力がないのであれば、悩むより受け入れてしまったほうが楽です。
ただ私は前進したかったので、一歩前に出ることにしました。
とにかく環境や他人に対して不要な期待はしない。期待するから、思い通りにならなかったときにヘンに裏切られたような気持ちになって落ち込んだり腹を立てたりする。数年前まで私はこんな感じでした。もともとそういうもの(人)だと割り切ることで感じずに済んだストレスは過去にもたくさんあったのかもしれません。
しかしながら割り切るだけでその場がしのげたらいいですが、何かを解決しないといけない場面というのも多いですよね。目の前で利用者が怒っていたり、業務がストップしていたり、電話の向こうで相手が待っていたり・・・。そのとき役に立つのは、他人や環境ではなくて自分の力です。他に期待しないのですから当然です。そこをどうにかするのはもう自分次第です。
ストレスを減らすには『期待しない』ことと『地力をつける』ことはセットで必要です。言い換えると『悩まない力』と『解決する力』です。
介護技術だけでなく、デイサービスで働いていたら、いろんな力が身に付きます。コミュニケーション力、行動力、接客力、表現力、分析力、それだけじゃなく(仕事を引き受けていたら)パソコンスキルや営業の力、コーディネート力、掃除の技術や運転もうまくなりますよね。人脈だってつけられます。全部を兼ね備える必要はないですけど、そうやって自分で解決するための武器が身についていきます。介護業界の仕事は侮れません・・。
シゴトだけで身に着けるのが難しい場合は、自分から動いて外に出て、セミナーやスクールに通ってみたり、交流会(先日お伝えした『つながりの会』もそのひとつ)に参加してみたり、読書だって自分に足りないものを補ってくれます。そうして身に着けたものを、職場のいろんな場面で惜しみなく実践していき、結果につなげることを繰り返していくことが、地力=知恵をつけることにつながり、困ったときに誰かをあてにすることなくスムーズに乗り切れるようになるのです。
かくいう私も、何でもできるわけではありません。ですが、ちょっとした参考書やネットにまとまっている情報を読んだり、各方面に詳しい友達を作ったり、手探りでいろいろ試しているうちに、それなりに知恵がついて、うまくいかない理由を他人や環境のせいにする必要がなくなってきました。
そんな私の知恵がけいあい園を良い職場にするための役に立つのであれば、喜んでお手伝いします。また次回。