第5話 丸暗記すれば作業がはかどる『動作経済の4原則』
こんにちは、藤田です。
けいあい園の理念【皆々が互いの幸せづくりに貢献する】に沿って、職場が働きやすく日々楽しめる空間にできるよう、魂込めて記事を書いております。
人によってどんなテーマの記事が心に届くかは様々だろうと思いますので、私なりに色んな情報を発信しますね。中途半端に研修を受けるのとは比べ物にならないくらい、素敵な職場づくりに直結する理論やアイディア・テクニックなんかを紹介していきます。
先日紹介した5S(整理・整頓・清潔・清掃・しつけ)ですが、実践する気になっていただけましたか?なってなければ私の伝え方が未熟だということですが、人手不足の解消や満足度アップ、利用者増に結び付くカギになるので、出来れば読み返して、リアルな課題と照らし合わせてイメージしてみてください。実践して振り返って改善して、効果を感じていってください。私がなぜ5Sを最初に取り上げたのか理解して頂けるはずです。
さて、今日は知らなきゃ損する、皆さんの時間を何分、何時間、何日分も捻出できるかもしれないとっておきの理論を紹介します。内容はいたってシンプルですが、この考えを持っていると今後の時間の残り方が劇的に変わります。
それは『動作経済の4原則』です。
そんな知識、介護の仕事で必要なの?小難しい御託はちょっと・・という声が聞こえてきそうですが(笑)私があみだしたテクニックではなく、“原則”です。介護業界では聞いたこともないっていう方がたくさんいらっしゃると思います。もともとは物流業界で取り入れられていた考え方のようなのですが、これを知っていると知らないとでは仕事でバタバタするかしないかに大きな差が出てきます。
5Sをより有効に実践していく意味でも、『動作経済の4原則』は役に立ちます。4つの原則はこちら。
(1)動作の距離を短くする
(2)両手を同時に使う
(3)動作の数を減らす
(4)動作を楽にする
ふだん人手が足りなかったり時間がなかったりして困っている方は、この4つをぜひ暗記してください。思考回路に組み込んでおくことで、何かしながらすぐにアイディアにつなぐことができます。
仕事が追い付かないときに時に『早くしなきゃ』『急ぎましょう』では無理が出るだけで仕事の質は下がってしまいますよね。動作経済の4原則は“動きを早くすること”を前提としていないので、よりスムーズにテンポよく物事が運んでいくよう、手の使い方やモノの置き方を研究して環境や仕組みにメスを入れるのです。後から来た人も仕組みができていれば、ゼロから教えなくてもひとりでにリズムをつかめるのです。
介護事業所の仕事って介護業以外にも沢山やることがありますよね。作業動線を変えるだけで、手順を見直すだけで、処理が早くなり(精度が上がり)、時間が生まれ、スタッフの休憩や利用者と関わる時間に充てることができたら、良くないですか?
物流業界に限ったことではなく、当然デイサービスでも応用できますし、実際に私の職場でも『これここじゃなくてそっちと入れ替えたほうがスムーズよね』という会話が生まれていました。
けいあい園の現状に当てはめてイメージしてください。
Q.いつも時間がかかる作業は何ですか?
Q.いつも繰り返しが多い作業は何ですか?
Q.モノを取りに行く回数が多い作業は何ですか?
・・・それを解決する方法を出来ることから試していきましょう。必要に応じてお金をかけないといけないものもあるでしょうし、いまあるモノ・コトを見直すだけずいぶんスムーズにいくこともあるでしょう。
道具を正しく活用できているか確認したり、今まで当然に思っていたモノの配置をやり変えてみたり、何度も往復が必要だった作業をまとめたりしてみましょう。『動作経済の4原則』は現場の『忙しい!』を解決するための基本ですので、ひとつひとつは地味な改善なのですが、いたるところに改善できるものが見つかるはずです。だからこそぜひ暗記して思考回路に定着させてみてください。そのうえで5Sに取り組んだほうがもっと負担が軽いです。
結果が見えてくるのはこれからですが、焦らず出来ることからさっそく試してみてください。